
「モバイルモニターでデュアルディスプレイ環境を構築したいけど、高価なものは手が出しにくい…」
そう思いながらAmazonを眺めていたとき、ある格安モバイルモニターを見つけました。なんと、7,980円という驚きの価格。それがCUIUICの「156DM-2D」という製品です。
IPS液晶パネルで15.6インチ、FHD(1920×1080)解像度。さらに、Type-Cケーブル1本でPCとデュアルディスプレイにできる手軽さ、公称100%sRGB・高輝度400nitsと、格安にも関わらず公称スペックは上位の価格帯に匹敵しています。
「本当にスペック通りなの?」「安いのには何か理由があるのでは?」そんな疑問を抱きつつも、実際に購入してその使い心地を試してみることにしました。
「156DM-2D」を選んだ理由は?

このモバイルモニターを選んだ理由は2つです。それは価格とUSB-Cケーブル1本でデュアルディスプレイを構築できる手軽さです。
外出時にもデュアルディスプレイにしたかったのでUSB-Cケーブル1本で環境構築できるのは大きかったです。それに加えて価格の安さ。他のディスプレイよりも一回り低価格でした。
以上の点から多少使いにくい部分があっても、「用途を限定すれば気にならないだろう」と
購入を決めました。
結論:「156DM-2D」は使用用途を選べばコスパは良い

やはり性能は価格相応。後述する理由から動画編集やイラスト作成、FPSなど動きの激しいゲームには不向きです。
しかし、資料作成など使用用途を選べばコストパフォーマンスと満足度は高いです。
その理由を探るため、まずは基本スペックから見ていきましょう。
CUIUIC 156DM-2Dの基本スペック
まずは、CUIUIC 156DM-2Dの基本的なスペックを見ていきましょう。
項目 | 詳細 |
解像度 | FHD(1920×1080) |
パネル | 15.6インチ IPSパネル 視野角178度 |
リフレッシュレート | 60Hz |
ポート | HDMI×1 USB-C×1 3.5mmイヤホンジャック×1 |
重量 | 780g(カバー込みで1.1kg) |
サイズ | 0.8(奥行)×32(幅)×22(高さ)cm |




充実の付属品ですぐに使える!

このモニターには、以下のものが付属していました。
- USB-C to USB-Cケーブル: これ1本で映像出力と給電が可能な、本機のメインケーブルです。
- HDMI to mini HDMIケーブル: USB-Cポートがない機器と接続する際に使います。
- USB-A to USB-C給電ケーブル: 安定した給電が必要な場合や、USB-Cからの給電が不足する場合に別途電源に接続する際に使います。
- 電源アダプター: 付属の給電ケーブルと合わせて使います。
- 保護カバー(スタンド兼用): 厚手のしっかりとしたカバーで、持ち運び時の傷防止や、視聴時のスタンドとして役立ちます。
これらの付属品が全て揃っているため、開封後すぐにデュアルディスプレイ環境を構築できました。別途ケーブルなどを買い足す必要がないのは嬉しいポイントですね。
実際に使って分かった!CUIUIC 156DM-2Dの「ココが便利!」

CUIUIC 156DM-2Dを使って一番便利だと感じたのは、やはりUSB-Cケーブル1本でデュアルディスプレイが構築できる手軽さです。
私が使用しているノートPCはUSB-C(DisplayPort Alt Mode対応)ポートを搭載しているため、付属のUSB-C to USB-Cケーブルを挿すだけで、すぐにモバイルモニターが認識され、デュアルディスプレイ環境が完成しました。
- 接続の手軽さ: 面倒な設定や複数のケーブル接続は一切不要。本当にケーブル1本挿すだけで作業環境が拡張できるので、初めてモバイルモニターを使う方でも迷わずすぐに使えます。
- デスク周りのシンプルさ: ケーブルが1本で済むため、デスク周りがごちゃつくことなく、非常にスッキリとした環境を保てます。
- USB-Cケーブル一本で給電可能(一部条件あり): USB-CケーブルでノートPCからの給電だけで動作するため、モバイルモニター用の電源アダプターを持ち運ぶ必要がなく、荷物が減るのも嬉しいポイントでした。
外出時に作業する際も、この手軽さのおかげで、サッと効率的な作業環境を構築できます。
ちなみにNintendo SwitchともUSB-Cケーブルで接続できます。その際にはモニターに電源ケーブルを接続する必要があります。

7,980円という価格だからこそ?購入前の注意点と割り切りポイント

驚きの価格を実現しているCUIUIC 156DM-2Dですが、やはり低価格で提供するために機能や性能を抑えている部分もあります。
画質と色再現性
IPSパネルのおかげで視野角は広いものの、色再現性に関しては注意が必要です。公称では「100%sRGB」と謳われていますが、YouTubeの検証動画などを見ると実際はsRGBカバー率が約60%程度という情報もありました。
もしこの情報が正確であれば、正確な色表現が求められる動画編集や写真編集といったプロフェッショナルなクリエイティブ作業には、このモニターは不向きです。
しかし、一般的な事務作業、Web閲覧、動画視聴といった普段使いであれば、色のズレを特に意識することなく使用できます。
公称スペックは魅力的ですが、実際の使用感には注意点があります。
応答速度とリフレッシュレート

60Hzのリフレッシュレートに加え、応答速度は2msです。
一般的な事務作業や動画鑑賞には問題ありません。しかしFPSや格闘ゲームなど、**シビアな応答速度が求められるゲームには向いていません。
残像感を感じやすいため、本格的なゲーミングモニターとしては推奨できません。
明るい場所での使用は苦手かも?給電方法で明るさが変わる


PCに接続して早速使用してみてまず感じたのは、「なんか画面暗くね?」ということでした。明らかに400nitsの明るさは出てないように感じました。
どうやらUSB-Cケーブル1本で接続した場合、モニター自体の明るさは約280㏅/㎡程度に制限されるようです(YouTubeの検証より)。
明るい日中の窓際や屋外での使用では、画面が見づらく感じるかもしれません。
屋内での使用なら個人的には許容範囲ですが、あと少し明るさが欲しかったです。
十分な明るさで使用するには、別途付属の電源アダプターによる給電が必要になります。より明るい環境で使いたい場合は、別途電源を確保することを考慮しましょう。
持ち運びには少々覚悟が必要かも

CUIUIC 156DM-2Dの本体重量は780gとやや重めですが、付属の保護カバーと合わせると約1.1kgになります。
タブレットやスマホのように「常にカバンに入れて持ち歩く」となると、やはり重さを感じます。
ノートPCと一緒に持ち運ぶ場合は、合計の重さが2kgを超えます。「頻繁に持ち運んで常に身軽さを追求する」という用途では、少々大変に感じる可能性があります。実際私は鞄に入れて持ち運ぶ際「重くなったな」と感じました。
とはいえ、家の中での移動や、週に数回程度の持ち運びであれば、問題ないレベルです。この価格でこのサイズと機能性を考えると、重さは頻繁持ち運ばなければ許容できる範囲だと個人的には感じています。
内蔵スピーカーの音質は期待しない方が良い

CUIUIC 156DM-2Dには内蔵ステレオスピーカーが搭載されていますが、正直なところ音質は良くありません。こもった音に聞こえます。動画を視聴する程度であれば聞こえるものの、音の深みや迫力は期待できません。
そのため、動画鑑賞や音楽を楽しむ際には、ノートPCのスピーカーを使用するか、別途外付けスピーカーやヘッドホンを用意することをおすすめします。あくまで「音が出る」程度の補助的な機能と割り切って使うのが良いでしょう。
結論:CUIUIC 156DM-2Dはどんな人におすすめ?

これまでの検証と使用感から、CUIUIC 156DM-2Dは特に以下のような方におすすめできます。
- 文章作成やデータ入力など、事務作業でのデュアルディスプレイ環境を安価に構築したい方
- Web閲覧やSNSチェックがメインで、高品質な色再現性は不要な方
- 動画視聴はするが、音質にはこだわらず、PCスピーカーや別途外部スピーカーを使う予定の方
- FPSや格闘ゲームのようなシビアな応答速度を求めないカジュアルゲーマー
- 「とりあえずモバイルモニターを試してみたい」という方
この価格でこのサイズのIPSパネルが手に入り、USB-C 1本で手軽に接続できる点は、非常に魅力的です。コストを抑えて作業効率を上げたいビジネスパーソンや学生にとって、非常に有力な選択肢となるでしょう。
多少の割り切りポイントはありますが、それらを理解した上で選べば、7,980円という価格以上の価値を提供してくれるモバイルモニターです。デュアルディスプレイ環境は作業効率を大きく向上させます。是非この商品でそれを体験してみてください!
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