JBL TOUR PRO 2、私にとって最高のワイヤレスイヤホンだと断言できます。外出時はもちろん、仕事中もプライベートも肌身離さず愛用するほど。でも正直に言うと、一つ前のJBL CLUB PRO+ TWSから買い替えて、「本当に、この価格に見合う価値があったのか?」と自問自答することもありました。
私の結論はこうです。JBL TOUR PRO 2は完成度が高い。でも、すでに別のハイエンドモデルを持っているなら、無理して買い替える必要はありません。
今回、この記事であなたに伝えたいのは、JBL TOUR PRO 2を1年半使い倒した私の正直な感想、そしてもう一つ、生活改善の視点から見た「高級ワイヤレスイヤホン沼からの賢い脱却法」です。
JBL TOUR PRO 2 主要スペック
項目 | スペック |
現在の実売価格 | 約20,000円~(2025年6月時点) |
Bluetooth | 5.3 |
対応コーデック | SBC、AAC |
ノイズキャンセリング | ハイブリッドANC対応 |
連続再生時間 | ANCオン時:イヤホン約8時間 / ケース込み約24時間 |
防水性能 | IPX5(イヤホン本体のみ) |
主要機能 | Smart Case(タッチディスプレイ搭載)、マルチポイント接続 |
JBL TOUR PRO 2のより詳しいスペック・機能については JBL公式ページ をご覧ください。
なぜ私はJBL TOUR PRO 2を選んだのか?
このイヤホンを購入した理由は、主に3つありました。
JBLサウンドが好きだから

JBLといえば、やはり迫力ある重厚な低音に定評があります。以前使っていたJBL CLUB PRO+ TWSも低音が強めで非常にお気に入りでした。アプリのイコライザー設定も引き継げるため、自然と当時最新のハイエンドモデルだったJBL TOUR PRO 2が最有力候補に浮上しました。
マルチポイント機能が欲しかったから

私はパソコンで作業することが多く、その際に音楽を流すことも頻繁にあります。マルチポイント機能がないワイヤレスイヤホンだと、直前までスマホに繋がっていた場合、いちいち手動でパソコンに接続し直す手間が発生します。この「たったひと手間」が、毎日のこととなると意外と大きなストレスに。その手間を解消するために、マルチポイント対応のワイヤレスイヤホンは必須でした。
ケースのディスプレイに「ロマン」を感じたから

ワイヤレスイヤホンの充電ケースにディスプレイが付いている。これを見た時の衝撃は忘れられません。今までになかった斬新な機能で、「実際どうなの?」「本当に便利なの?」という好奇心が抑えきれませんでした。「未知の領域に触れてみたい」という純粋なロマンが、購入を後押しした大きな理由の一つです。
もちろん、たまたま新古品が23,000円(当時販売価格27,000円程度)で手に入ったというコスパの良さも、重要な決め手でしたね。
1年半使って分かったJBL TOUR PRO 2の「ここが最高!」
実際に1年半使い倒して、心から「これは買って良かった!」と感じた点を紹介します。
JBLらしい重厚な低音に感動

さすがJBLのハイエンドモデル。音質は期待を裏切りませんでした。JBL CLUB PRO+ TWSと比較しても、音の透明感が向上し、低音はさらに深く響いてきます。まるでライブ会場の最前列にいるかのように、腹の底に響くような重低音。ドラムのキック一発一発が脳髄を揺らし、鳥肌が立つような没入感を味わえるんです。
数千円レベルのイヤホンとはまさに雲泥の差。「ただ音が聞ければいい」から「この音楽を全身で聞きたい!」という感覚に変化しました。一度ハイエンドモデルの音質を知ってしまうと、もう後戻りはできないな、と痛感しますね。特にロックやポップスなど、ノリの良い音楽との相性は抜群です。
ノイズキャンセリングは必要十分。集中力アップに貢献

「超強力!」と謳う他社のトップクラス(SONYやBoseなど)と比べると一歩譲るかもしれませんが、個人的には必要十分以上の効果です。
JBL TOUR PRO 2は音質が非常に良いため、自然と音楽に集中してしまいます。そこにノイズキャンセリングが加わることで、周囲の音がまるで遠くのBGMのように感じられ、自分だけの空間が生まれるんです。私はYouTubeで作業用BGMを流しながらPC作業することが多いのですが、ノイキャンのおかげで周囲の音が気になったことは一度もありません。図書館やカフェで、空調の音や周囲の話し声程度ならほぼ無音にできると言って良いでしょう。
さすがにスピーカーで大音量で音楽や宣伝を流している場所では効果に限界がありますが、通常使用であれば全く問題ありません。
マルチポイント対応は、やはり神機能だった

複数のデバイスを自動で切り替えて接続してくれるマルチポイント機能。以前使っていたイヤホンにはこの機能がなかったため、PCで音楽を流す際に、まずスマホとの接続を切り、手動でPCに接続し直すという「ひと手間」が必要でした。
この「ひと手間」が、思った以上に快適さを奪っていたんです。PCを開いてすぐに作業に集中したいのに、設定画面を開いて何度もクリックしなければならない。マルチポイント機能があると、これらの手間が全て省略されます。パソコンを開いたら、もうイヤホンは繋がっている。このスムーズさは、まさに「生活改善」そのものでした。
「正直、ここが残念だった…」JBL TOUR PRO 2の惜しい点
最高のイヤホンと断言しつつも、実際に使ってみて「これはちょっと…」と感じた点も正直にお伝えします。
イヤホン本体が摘まみにくく、落としやすい

私だけでなく、ネット上のレビューでも『取り出しにくい』という声が散見されるほど、この点は気になるポイントでした。JBLの他のイヤホンにも言えることですが、イヤホン本体がツルツルしていて非常に摘まみにくく、さらにケースに収納した際にイヤーピースが外側に向いて収まるため、一度持ち直す必要があります。
高価なイヤホンだけに、「落としてしまうのでは…」というヒヤヒヤ感が常にありました。室内ならまだしも、人が多い場所や、急いで取り出したい時などは、細心の注意を払う必要があります。AirPodsのような、より掴みやすいデザインであれば、この心配は大幅に減るでしょう。
ディスプレイでの操作は「ロマン止まり」

世界初のケースにディスプレイ搭載。これには心を奪われました。未来を感じるし、かっこいいし、実際に触ってみたいという魅力がありました。しかし、しばらくすると次第に触らなくなっていったんです。
その理由はシンプル。「スマホで操作すれば良くない?」という考えに落ち着いたからです。ポケットからスマホを出して操作するのも、ケースをポケットから出して操作するのも、正直なところ大した手間は変わりませんでした。そもそも、ケースのディスプレイを操作したくなるような場面がほとんどなかったというのも大きいです。大抵の操作はイヤホン本体のタッチ操作で事足ります。PCに接続している時に音量調整くらいは楽かな、という程度でしたね。
結局、この画期的なディスプレイ機能は、私の生活において「必須」というより「あったら面白いロマン」でしかなかった、というのが正直な感想です。新しいギミックが必ずしも生活改善に直結するとは限らない、ということを改めて痛感しました。
JBL CLUB PRO+ TWSからの「わずかな進化」と「高級イヤホン沼」の罠

JBL CLUB PRO+ TWSから乗り換えて、JBL TOUR PRO 2があらゆる面でパワーアップしたのは確かです。しかし、体験が劇的に変わったかというと、そうではないというのが私の正直な感想です。
JBL TOUR PRO 2を購入した時、音質の良かった前機種からさらに音質が良くなるのかとワクワクしました。結果、確かに音質は上がりました。しかし、同時に2万円以上の価値があったかと問われると「うーん、どうだろう?」と思ってしまったのも事実です。フラットな目で見ると、本当に体験が変わり、心から満足した部分は「マルチポイント機能がある」という一点だけでした。
もうハイエンドモデルのイヤホンを買い漁るのはやめよう

音質向上、最新機能、新しいギミック…魅力的な誘惑は尽きません。常に最高の体験を追い求める気持ちはよく分かります。しかし、生活改善の視点から見ると、**「僅かな性能向上を目指して毎年数万円の出費を繰り返すのは、果たして賢い選択なのか?」**と疑問を投げかけたいのです。
この僅かな差のために、毎年何万円も財布から消えていく。そのお金があれば、家族で美味しいものが食べられたかもしれないし、新しい趣味に挑戦できたかもしれない。本当に、その「わずかな差」は、あなたの生活をその金額分豊かにしましたか?
既にハイエンドモデルのイヤホンを所持しているのなら、故障したなどの明確な理由がない限りは、無理に最新機種を購入する必要はないでしょう。購入する前に今一度「その価格以上の価値は本当にあるのか?」を、冷静に検討してみてほしいです。
結論:JBL TOUR PRO 2は「買い」か?賢いイヤホン選びのヒント
私の1年半の使用経験と、「高級イヤホン沼」にハマった経験から、JBL TOUR PRO 2が「買い」か否か、そして賢いイヤホン選びのヒントをお伝えします。

【JBL TOUR PRO 2を買うべき人】
- 1万円以下のワイヤレスイヤホンからの買い替えを検討している人
音質の向上、ノイズキャンセリングの恩恵、マルチポイントの快適さなど、感動レベルで性能アップを体感できるでしょう。 - JBLサウンドが好きで、旧モデルからの乗り換えでコスパ重視の人
現在の実売価格は約20,000円。後継機のJBL TOUR PRO 3が約39,000円なのを考慮すると、高音質と主要機能を考えると非常にコスパが良い選択肢です。 - マルチポイント機能を必須とする人
複数のデバイスを切り替える手間から解放される快適さは、一度味わったら手放せません。ただし、マルチポイント機能だけなら、より素早い切り替えができる機種や、3台接続できる機種など、他にも選択肢があることも頭に入れておきましょう。
※JBL TOUR PRO 2はすでに生産終了しており、今後新品は市場在庫のみとなります。購入を検討されている方は、在庫が豊富な今のうちに早めに決断されることをおすすめします。
【JBL TOUR PRO 2を買う必要がない人】
- 既に別のハイエンドワイヤレスイヤホンを持っている人
劇的な体験の変化は期待できません。わずかな性能差のために、無理に買い替える合理性は低いでしょう。 - ディスプレイケースの利便性に過度な期待をする人
私のように、最終的にスマホ操作に落ち着く可能性が高いです。「ロマン」としては素晴らしいですが、「実用性」を最優先するなら慎重に検討しましょう。 - イヤホンの取り出しやすさや落下への不安を強く感じる人
収納時のイヤーピースが外を向いているため、一度持ち直す必要があり、イヤホン自体も滑りやすいため、取り扱いには注意が必要です。外出先での使用が多い方は特に気を使いそうです。
まとめ:あなたのオーディオライフは、JBL TOUR PRO 2でどう変わる?

私にとってJBL TOUR PRO 2は、間違いなく「買って満足している」イヤホンです。しかし、その満足度は、「新古品をお得な値段で手に入れられたこと」と、「マルチポイントによる生活改善効果」が大きかった、というのも偽らざる本音です。
そして、今回JBL TOUR PRO 2を体験し、高級イヤホン沼に片足を突っ込んだ私が実感したのは、「最高のイヤホンとは、スペックの数値や価格の高さだけでは測れない」ということ。
本当に最高のイヤホンとは、「あなたにとって本当に必要な機能と、あなたが心から納得できる価格で手に入るもの」です。
2万円という金額は決して安くありません。このイヤホンを購入して、あなたの生活が本当にどれだけ満足できるものになるのか?それを考えた上で購入するという決断をしたのなら、きっと後悔はないはずです。
満足する買い物で、無駄をなくし、あなたの生活をより豊かで快適なものにしていきましょう。
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